2024年3月22日 『Zimagine』 Maikoさん、山本玲子さんとのライブのレポ、4作品!もったいないのでここに残す。

2024/3/22 金曜 表参道『Zimagine』
maiko / violin
山本玲子 / vibraphone
高田ひろ子 / piano

素晴らしいライブでした!
若い音楽家と出来ることは、とても幸せなことです!
また、聴きに来てくださった方々のライブレポも秀逸なので、このまま、消えていくのはもったいなくて、ここに残させてもらいます!
みなさん、ありがとうごいます!


セットリスト(西野さんのを拝借)
1st /
月の裏側 (maiko)
Piano Songs No.3 (R.Yamamoto)
ニーチェの涙 (H.Takada)
Round And Round (H.Takada)☆今日のアレ#1
遠い記憶 (maiko)
2nd /
飛び立つ水鳥 (maiko)
Waltz in the Rain (H.Takada) ☆今日のアレ#2
Piano Songs No.6 (R.Yamamoto)
That BlueBird (R.Yamamoto)
ENC. / Reminiscence (maiko)


<丹治秀人さんのレポ>

年に数回あまりにも素晴らし過ぎて金縛り状態になるライブがあるのですが今夜のライブが正にそれでありました。maikoさんと高田さんのライブにその率が多い様に感じます。
お三方とも超一流のプレイヤーは今更言うまでもありませんが、超一流のコンポーザーを持ち合わせておられます。このお三方が集まるのはある意味奇跡といえます。前回の第1回目の蕨方面でのライブはタイミングが合わず残念ながら見逃しまい悔し思いをしましたので、次は見逃すまいと入念な計画を立てて今晩を迎えました。
今晩は多方面からマニアックなうるさ型のおじさんヘヴィユーザーが集結。定刻をやや過ぎた頃にmaikoさんの哀愁たっぷりのあの名曲からスタート。一曲目が終わるとまるで大団円のような拍手喝采で拍手が波止まない。そのあともお三方の珠玉のあの名曲の数々が次々と繰り広げられ、一曲一曲が終わる毎にマニアックのおじさん達の「う〜ん 素晴らしい」の唸り声があちらこちらから聞こえ漏れる。皆さんグッと噛み締めるようにじっくり聴き入り会場全体が多幸感に包まれていく。。。
2018年の春に観たP.O.Nに玲子さんをゲストに迎え入れたP.O.Nとyamacoの合体ライブ以来の衝撃!!いやそれ以上かもな。
そしてぼくは玲子さんの楽曲が本当に好きなんだなぁ。


<Yoshihiko Sugaiさんのレポ>
12月の初ライブから2回目の「あの」トリオライブ。
前回も演奏した曲と初披露曲とで、半々位かな?全て各オリジナル。
やはり、お馴染みの曲がどの奏者とも違う。改めてこのユニットの素晴らしさを確認。
個人的には前回聴けず仕舞いだった玲子さんオリジナルの名曲「Piano Songs」シリーズが聴けたのが、嬉しかった。やはりどの解釈とも異なり、じっくり聴き応えのある展開。No.3はスケール感あり、2曲目とは思えない大曲。個人的にmaikoさん参加というのも初だったので、お馴染みの名曲がまるで生まれ変わったかのような新鮮さ。
No.6、クラシックの某曲とメロディ、いや雰囲気が似ている…、らしいです。が、確かにこれは似てはいるけれど、似て非なるものですね。バラード調の美しいメロディラインと空気感が堪らなかったです。
高田さんオリジナル「ニーチェの涙」。これは前回も演ったけれど、あれからアルバムを聴いての今日のライブ。編成が違うとは言え、メロディラインは共通だけれど他はかなり違っていて、このユニットならではの曲になっている。影を落とした仄暗い世界観が、なんとも言えず、白ワインがさらに進む(笑)
逆に前回は無かった高田さんの「あれ」シリーズ(笑)。
オリジナル2曲。これは「Gallop」とは曲調は異なれど、輪廻の如くグルグル巡りめぐるのは共通らしい、ということで、聴いている側は楽しいけれど、弾いている方は大変そう?着地はどうなるのだろう?展開がどうなってしまうのだろう?という、ある意味ハラハラ感が伝わってきて、テイストは違うけれどもそのスリルが癖になりますね。それでもしっかり着地をするのは流石のお三方です。
maikoさんオリジナルも言うまでもなく、どれも素晴らしい。新規も良いけど、おかわりも良い。
唯一PAが有りとのことでしたが、ライブ中でもヴァイオリンの音が出ると、ハッ、っとするほど、出音がキレキレでした。キレキレだけでなく、同時に暖かく情緒溢れた音色も健在でしたが。
3人とも音を発して、それをそれぞれが受けて終わりなく徐々に高めていく傾向があるのは、前述した高田さんの好みから、このユニットの特徴なのかもしれない。ピアニストの存在は大きいなぁ。
美旋律を基調に躍動感溢れるチャレンジングな楽曲もあり、まだまだ底の見えないトリオ。
これからも楽しみです😆


<西野隆司さんのレポ>
昨年12月、maikoさんの呼びかけで初共演を果たしたあの素晴らしいトリオが帰ってきた!前回も初組み合わせとは思えない見事な一体感…と書いた記憶がありますが、今日もとても2回目とは思えない&見事としか言いようがない魅惑のアンサンブルを60分✖️2ステージにわたり堪能しました。
maikoさん、玲子さんお2人とも自分の曲を高田さんに弾いてもらうことが嬉しくて仕方がない様子で、終始ニコニコ&ニヤニヤ顔の連続。1曲終わるたびにその余韻をメンバー自らが味わい噛みしめる自称「噛みしめ系ユニット」と2回目の共演にして命名されました!オープナーの「月の裏側」を演奏し終わるやいなや「これで終わりにしてもいいですか?」と思わず maikoさんが口にしたほどの噛みしめ具合でした(笑)
一方、高田さんの一筋縄ではいかない課題曲にmaikoさんと玲子さんが果敢にチャレンジする「今日のアレ」コーナーでは(こちらも本日命名!)、レア曲「Round And Round」が登場。サックスのAndyによるテーマ部分をmaikoさんが奏でるだけで、あれ?リズミカルだけどこんなにメロディアスな曲だっけ?と新たな発見が。玲子さんも高田さんの愛息Elmaくんが幼少期にあちこちと動き回る様子を見事に表現していましたね。ちなみに前回の「今日のアレ」は「Gallop」でした。
そして、本編ラストは前回に引き続いて玲子さんの名曲「あの青い鳥」で納得の大団円。そもそもが「初共演で持ってくる曲ではない」(玲子さん)スペシャルな曲だけに、高田さんへの深い尊敬の念と信頼感が伺えました。といいつつ、玲子さんはピアニストへの無茶振りシリーズ「Piano Songs」を2曲も持ち込みながら「学生時代からのアイドル(=高田さん)にこんな無茶振りをしてしまい…」「アイドルにサインをいただいてもいいのでしょうか」「やはり握手だけにしておきましょうか」などとボケているとmaikoさんから「それ以上は別途料金が発生します!」とすかさずツッコミが入るなど、トークコーナーも楽しかったですね。
今回の再演を機にユニット名が付き、名物コーナーも定着しつつあるので、これは間違いなく3回目の共演があると確信した一夜でした。現場からは以上です!


<馬渕清さんのレポ>
「音楽の一部」になった夜。
このところ、いろいろ個人的な「喪失」が続いて、ちょっと気持ちの張りがなくなっていた数週間でした。
だからこそ、ほんとうにこのライブは楽しみにしていた。
昨年末のアワデライト配信で、食い入るように聴いたトリオユニットの、2回目公演。
前回もほんっとにすばらしい演奏だったのですが、やはり配信では何か足りない。その場の、音楽の空気を味わいたい。
ってことで、金曜の夜、まさにMid Tokyoな南青山の「シュッとしたお店」(©柳原由佳さん)Zimagineに遠征。
ピアノとヴィブラフォンとヴァイオリン、こんなに相性がいいんだ。しかも、この3人、すばらしいメロディーメイカーであると同時に、音が、アドリブが、たまらない。
maikoさんも、玲子さんも、ずっと前から高田さんの音楽にはあこがれていたとのことで、この3人で音を出すことの喜びに溢れる様子を見ているだけでも、とても幸せな気持ちになれる。
だからだろうね。音に愛情があふれてる。
3人それぞれの持ち寄るオリジナルを演奏するんですが、自分の曲がどんどん膨らませて、高みに行くのを、それぞれ噛みしめていく。
こういう、リスペクトと信頼で結びついたひとの演奏は、ものすごくパワフルで暖かい。
1曲目「月の裏側」の音の綾で、もうノックアウトでした。お客さんほとんど同じ思いじゃなかったかな。個人的には、2曲目で早くも交通費の「元が取れた」(笑)。ここから先はすでにボーナストラックのような感じ。
クンデラの「ニーチェの涙」、いろいろな演奏を聴いてきたけど、個人的にこのmaikoさんのヴァイオリンのプレイは「One of the Best」だと思った。涙腺直撃。この日のハイライト。
「Round and Round」もすごい演奏だったな。メロディー楽器でこの曲をやるのは、そうとう至難の業なのだろうけど。
いやあ、玲子さんの鬼気迫るアドリブ、かっこよかった。
あの、右手で裏&裏を叩く感じ、大好きなんだなあ。(オタク趣味)
セカンドセットも、キラーチューンが出る出る。大好きな「とびたつ水鳥」のアンサンブル。呼吸の妙。すばらしい。
ラストの「That Blue Bird」、いい曲だなあ。
maikoさん、玲子さん、(もちろんひろ子さん)それぞれ単独の演奏も大好きなのだけど、この3人が合わさると。。。
次回、きっとまた「現場」で聴かなきゃ!
ああ。いいエネルギーをもらったわん。

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